夏の甲子園が始まっています。
高校野球といえば夏の甲子園でしょう。
しかし、甲子園とは無縁な高校で野球をやっていた私にとっては、高校野球といえば地区予選である7月の東東京大会です。
今年もインターネットで日程を調べました。144校のトーナメント表から我が母校を探します。
初戦の日程をみると7月13日の日曜日です。
よし、雨で日程がずれなければ応援に行けるではありませんか。続いて相手を見ます。
1回勝てるかどうかのチームにとってはクジ運がほとんど全てです。シード校は少ないので1回戦から強豪に当たることもあるのです。
さて今年は、がっくり、甲子園にも出たことがある学校ではないですか。
応援に行って参りました。炎天下の大田スタジアム。球場の前には相手チームの野球部専用バスが止まっていました。
スタンドに入ると、相手スタンドにはベンチに入れなかった選手が数十人、応援しています。
一方、我がチームをみると11人しかいません。しかも、3年生はピッチャー、キャッチャー、レフトの3人で、1年生が8人だそうです。
しかし、試合が始まると、相手投手は油断なのか、初戦の緊張か四球を連発し、我がチームが先制点をあげます。
我が3年生投手は緩急つけたピッチングで相手打線をかわしていきます。バットの振りが鈍く、動きの悪い1年生も危なっかしいながら懸命に守ります。
終盤になると相手チームの猛攻が襲ってきます。こうなると弱いチームは四球、エラーで自滅してしまいます。「ここがふんばりどころだぞ。がんばれ!」声をからしての応援です。我が投手は、冷静に丁寧に気迫のピッチングで立ち向かいます。
そのまま抑えきりゲームセット。
勝利の歓喜爆発。滅多に見られない母校の勝利の嬉しさと弱いチームが強いチームを破った感動。
それでも最近の高校生はクールですね。少しうれしそうにしているだけです。ボロボロ泣いているのはオヤジばかりです。
でも本当に勇気をもらいます。「高校生がこんな素晴らしい試合をしてるんだ。オレだって小さなクリニックで素晴らしい手術をするぞ!」と熱くなるのです。
帰り際、我々OBは祝杯をあげ、そのビールの味が極上であったのは言うまでもありませんでした。
次の試合は見に行かれませんでしたが、新聞によると完敗だったようです。また来年、楽しみにしましょう。